最終更新日:2026年6月26日
2026年にiDeCoが変わるって聞いたんですけど、フリーランスにも関係ありますか?
大アリだよ。2026年12月の拠出分から、フリーランス(第1号)の掛金上限が月68,000円から75,000円に上がる予定なんだ。しかも社会保険に切り替えている人にも大きな影響があるよ。
2025年6月に成立した年金制度改正法により、iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金上限が引き上げられることが決まりました。施行は2026年12月の拠出分(2027年1月の引落分)からの予定です。
この記事では、フリーランス・個人事業主にとっての変更点と、社会保険(厚生年金・健康保険)に切り替えている人=第2号被保険者への影響を、実際に社保切替サービスを使っている立場から整理します。数字は改正内容にもとづく予定値であり、最終的な取り扱いは今後の政省令や金融機関の案内でご確認ください。
✅ この記事でわかること
- 2026年12月〜のiDeCo改正で何が変わるか(施行時期・全体像)
- 区分別の掛金上限(第1号・第2号・第3号)の現行→改正後
- フリーランス(第1号)と、社保切替した人(第2号)への影響
- iDeCoの「節税」と国保・手取りの関係(誤解しやすい点)
- 掛金変更の事前受付スケジュール(2026年9月〜)
⚠ 注意
本記事は改正内容にもとづく一般的な解説です。金額・時期は「予定」であり、手続きの詳細は未定の部分もあります。実際の掛金設定や税務判断は、利用する金融機関・顧問税理士にご確認ください。
1. iDeCo改正2026とは?2026年12月から変わる
そもそも、いつ・何が変わるんですか?
大きくは「掛金の上限アップ」と「加入できる年齢の引き上げ」の2つ。まずは全体像をつかもう。
2025年6月に成立した年金制度改正法にもとづき、iDeCoは主に次の点が変わる予定です。
💡 改正のポイント
① 掛金の上限額アップ(2026年12月拠出分=2027年1月引落分から)
② 加入できる年齢が「65歳未満」→「70歳未満」に(2027年1月〜)
③ 受け取り時の「5年ルール」が「10年ルール」に(2026年1月〜・退職所得控除の調整)
とくにフリーランス・個人事業主に関係が深いのが①の掛金上限アップです。次の章で区分別に見ていきます。
2. 【区分別】掛金上限はいくらになる?
自分がどれに当てはまるのか分かりにくいです…。
フリーランス(国保・国民年金)は第1号、会社員や社保切替した人は第2号、その扶養に入っている人は第3号だよ。表で見てみよう。
| 区分 | 現行の上限 | 改正後(予定) |
|---|---|---|
| 第1号(自営業・フリーランス) | 月68,000円 | 月75,000円 |
| 第2号(会社員・企業年金なし) | 月23,000円 | 月62,000円 |
| 第2号(会社員・企業年金あり) | iDeCo単体で月20,000円 等 | 企業年金と合算で月62,000円まで |
| 第3号(扶養に入る配偶者) | 月23,000円 | 変更なし(月23,000円) |
第1号(フリーランス)の上限75,000円は、国民年金基金・付加保険料と合算した枠です。たとえば国民年金基金に拠出している場合は、その分を差し引いた額がiDeCoの上限になります。
3. フリーランス(第1号)への影響|68,000→75,000円
フリーランスのままだと、7,000円分の枠が増えるってことですね。
そう。掛金は全額が所得控除になるから、拠出を増やせば所得税・住民税の軽減につながる。ただし「今の手取りが増える」わけではない点は後で説明するね。
国保・国民年金のままのフリーランス(第1号)は、月68,000円→75,000円(年816,000円→900,000円)へと、年間で最大84,000円ぶん拠出枠が広がる予定です。iDeCoの掛金は全額が所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象なので、拠出額を増やせば課税所得が圧縮され、所得税・住民税の軽減が期待できます。
ただし、軽減効果の大きさは本人の課税所得・掛金額によって変わります。無理に上限まで拠出する必要はなく、家計に合わせて設定するのが基本です。
4. 社保に切り替えた人(第2号)への影響が大きい
社保に切り替えると、iDeCoの枠が減っちゃうって聞いたことがあります…。
それが、今回の改正で状況が大きく変わるんだ。従来のデメリットがかなり小さくなるよ。
ソロコンシェルジュのような従業員型の社保切替サービスを使うと、加入者は第2号被保険者(会社員扱い・企業年金なし)になります。これまでは、社保に切り替えると次のようにiDeCo枠が縮小することがデメリットとされてきました。
| 状態 | 現行 | 改正後(予定) |
|---|---|---|
| 国保のまま(第1号) | 月68,000円 | 月75,000円 |
| 社保に切替(第2号・企業年金なし) | 月23,000円 | 月62,000円 |
| 切替による枠の差 | 約45,000円の縮小 | 約13,000円の差まで縮小 |
つまり、これまでは「社保に切り替えるとiDeCo枠が68,000円→23,000円へ、約45,000円も縮む」ことがデメリットでしたが、改正後は第2号でも62,000円まで拠出できるため、第1号(75,000円)との差は約13,000円まで縮まります。「社保切替でiDeCo枠が大きく減る」というデメリットは、今回の改正でかなり小さくなる見込みです。
📝 メモ
社保切替でiDeCoの区分が第1号→第2号に変わる場合、「加入者被保険者種別変更届」などの手続きが必要です。掛金の設定も上限が変わるため、切替のタイミングで金融機関に確認しましょう。
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5. 加入年齢の引き上げと「受け取り」の注意点
掛金以外に、気をつけることはありますか?
加入できる年齢が延びる一方、受け取り方のルールが少し厳しくなる点は知っておこう。
加入可能年齢の引き上げ:これまで原則65歳未満だった加入可能年齢が、2027年1月から70歳未満に引き上げられる予定です。老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受け取っておらず、一定の要件を満たす人であれば、より長く積み立てを続けられます。
受け取りの「10年ルール」:一時金で受け取る場合の退職所得控除の調整期間が、2026年1月から「5年」→「10年」に延長されました。会社の退職金など他の一時金がある方は、受け取り時期の設計に影響する場合があるため、該当する方は早めに検討しておきましょう。
6. iDeCoで「節税」しても、国保・手取りはどうなる?
iDeCoを増やせば、国保も安くなるんですよね?
ここは誤解が多いところ。正直に言うと、iDeCoを増やしても国民健康保険料は下がらないんだ。
iDeCoの掛金は所得税・住民税の計算では所得控除になりますが、国民健康保険料の計算には反映されません。国保の所得割は「総所得金額等 − 基礎控除43万円」で計算され、iDeCoや小規模企業共済などの所得控除は差し引かれないためです(経費や青色申告特別控除は事業所得そのものを減らすので国保にも効きます)。
⚠ 誤解しやすいポイント
iDeCoは「節税しながら将来に備える」制度で、今の手取りが増えるわけではありません。掛金のぶん手元のお金は減り、原則60歳まで引き出せません。「今の手取りを増やす」ことが目的なら、青色申告・経費の見直し・社会保険料そのものの削減(社保切替)といった別の手段と分けて考える必要があります。
まとめると、iDeCo改正は「老後資産づくりの枠が広がり、所得税・住民税の軽減余地が増える」話であって、「国保が下がる」「今の手取りが増える」話ではないということです。目的に応じて使い分けましょう。
7. いつ手続きする?事前受付スケジュール
掛金を増やしたい場合、いつ動けばいいですか?
金融機関で「事前受付」が始まる予定だよ。上限まで増やしたい人は早めに準備しておこう。
掛金上限の引き上げは2026年12月の拠出分(2027年1月26日の引落分)から適用される予定です。掛金額を変更したい場合、金融機関によっては2026年9月1日〜11月18日ごろに書面での事前受付が予定されています(金融機関により異なります)。上限まで増やしたい方や新たに始めたい方は、審査・手続きに時間がかかるため、早めに利用中の金融機関の案内を確認しておくと安心です。
8. よくある質問(FAQ)
Q1. iDeCoの改正はいつから始まりますか?
掛金上限の引き上げは2026年12月の拠出分(2027年1月引落分)からの予定です。加入可能年齢の70歳未満への引き上げは2027年1月からの予定です。
Q2. フリーランスの掛金上限はいくらになりますか?
第1号被保険者(自営業・フリーランス)は、月68,000円から月75,000円に引き上げられる予定です。国民年金基金・付加保険料と合算した枠である点に注意してください。
Q3. 社会保険に切り替えるとiDeCo枠はどうなりますか?
社保に切り替えると第2号被保険者(企業年金なし)になり、現行は月23,000円が上限です。改正後は月62,000円まで引き上げられる予定のため、第1号(75,000円)との差は約13,000円まで縮まります。従来より「社保切替でiDeCo枠が減る」デメリットは小さくなる見込みです。
Q4. iDeCoを増やすと国民健康保険料は安くなりますか?
安くなりません。iDeCoは所得税・住民税の所得控除にはなりますが、国保の所得割の計算には反映されないためです。国保を下げたい場合は、経費・青色申告特別控除や、社会保険料そのものの削減(社保切替)を検討します。
Q5. iDeCoを増やすと手取りは増えますか?
今の手取りは増えません。掛金のぶん手元資金は減り、原則60歳まで引き出せません。iDeCoは「節税しながら将来に備える」制度で、今の手取りを増やす施策(青色申告・経費・社保切替など)とは目的が異なります。
Q6. 掛金上限まで拠出したほうが得ですか?
節税効果は課税所得・掛金額で変わり、資金は原則60歳まで拘束されます。無理のない範囲で設定するのが基本です。家計や他の資産形成(NISA等)とのバランスで検討しましょう。
Q7. 企業年金がある会社員はどう変わりますか?
これまでのiDeCo単体の上限が撤廃され、企業年金等と合算で月62,000円までの枠に一本化される予定です。企業年金の掛金が少ない人ほど、iDeCoに回せる余地が広がります。
Q8. 掛金を増やす手続きはいつからできますか?
金融機関によっては2026年9月1日〜11月18日ごろに書面での事前受付が予定されています。手続きの詳細は未定の部分もあるため、利用中の金融機関の案内を確認してください。
Q9. 受け取り時の「10年ルール」とは何ですか?
iDeCoを一時金で受け取った後、退職金にも退職所得控除を満額適用するには、受け取り時期を10年以上空ける必要がある、というルールです(2026年1月〜、従来は5年)。会社の退職金がある方は受け取り設計に影響する場合があります。
Q10. 改正の金額や時期は確定していますか?
年金制度改正法にもとづく予定であり、金額・時期の一部は今後の政省令・金融機関の案内で確定します。最新情報は厚生労働省や利用中の金融機関のページでご確認ください。
9. まとめ
社保に切り替えても、iDeCoの枠がそんなに減らなくなるのは嬉しいですね。
そうだね。ただ「iDeCoで国保が下がる/今の手取りが増える」わけではないから、そこは冷静に。目的で使い分けよう。
✅ まとめ
- 2026年12月拠出分〜、iDeCoの掛金上限が引き上げ予定
- 第1号(フリーランス):月68,000→75,000円
- 第2号(社保切替・企業年金なし):月23,000→62,000円=社保切替のデメリットが縮小
- ただしiDeCoで国保は下がらず、今の手取りも増えない(将来のための制度)
- 掛金変更は2026年9月〜事前受付予定。上限まで増やす人は早めに準備を
iDeCo改正は、フリーランスにとっても社保切替を検討している人にとっても、資産形成の選択肢が広がる前向きな変更です。一方で「保険料を今すぐ下げたい」という目的には直結しません。ご自身の状況に合わせて、社会保険料の削減と将来の資産形成を切り分けて考えるのがおすすめです。金額・時期は予定であり、最終的な判断は金融機関・税理士にご確認ください。
限定
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