社保加入サービスが「向いていない人」7パターン|損益分岐は事業所得275万円、加入できない条件も実加入者が正直に解説【2026年版】




最終更新日:2026年8月9日

セツヤくんセツヤくん

社保加入サービス、良さそうだから申し込もうと思ってるんですが…僕でも得しますか?

イソロくんイソロくん

ちょっと待ってください。全員が得をするわけではありません。僕は実際に加入していますが、条件によっては「今は加入しないほうがいい」と思う人もいます。先に判定しましょう。

社会保険加入サービスを紹介しているサイトの多くは「いくら安くなるか」しか書きません。でも実際には、そもそも加入できない人と、加入できるけれど損をする人がいます。

この記事は、当サイトの運営者が実際にソロコンシェルジュに加入している立場から、「あなたは対象なのか」「本当に得なのか」を先に判定するためのものです。申し込んでから気づくより、いま5分で確認してください。

✅ 先に結論:この記事の判定基準

  • 加入できない:すでに社会保険に加入している/75歳以上/確定申告をしていない など4条件
  • 加入できるが損:事業所得が単身275万円未満(40〜64歳は218万円未満)/軽減・免除を受けている/扶養に入れる
  • 夫婦は分岐が大きく下がる:配偶者を扶養に入れられるため、事業所得約72万円から切替が有利に

【判定1】そもそも加入できない4つの条件

セツヤくんセツヤくん

まず、申し込んでも断られるケースってあるんですか?

イソロくんイソロくん

あります。ここに当てはまると、そもそも手続きが進みません。

条件 理由
すでに社会保険に加入している 会社員として勤務中の方、副業フリーランスで本業に社保がある方、法人代表で社保加入済みの方は、すでに第2号被保険者のため対象外です
75歳以上 75歳から後期高齢者医療制度に移行するため、健康保険の対象外になります
確定申告をしていない・収入申告が曖昧 雇用契約を結ぶ以上、収入の実態確認が必要です。申告がない場合は審査を通過できません
本人確認・反社チェックを通過できない 簡単な審査があり、これを通過できない場合は加入できません

とくに多いのが1つ目の「すでに社保に加入している」ケースです。会社を辞める前に申し込むことはできません。退職のタイミングと合わせた検討が必要になるため、退職予定の方は退職前チェックリストを先にご覧ください。

【判定2】加入できても損をする3パターン

セツヤくんセツヤくん

加入できるなら、とりあえず入っておけばいいのでは?

イソロくんイソロくん

いえ、今の負担額によっては逆に高くなります。社保切替は定額なので、もともと国保が安い人ほど不利なんです。

パターン① 事業所得が損益分岐点に届いていない

社保切替後の負担は実質 月約44,000円(年528,000円)でほぼ一定です(会費49,500円から給与手取り約5,500円を差し引いた額)。一方、国保+国民年金は所得に比例して増えます。つまり「今の国保+国民年金が年528,000円を超えているか」が分岐点になります。

世帯・年齢 損益分岐となる事業所得 これ未満の場合
単身・40歳未満 約275万円 国保のままのほうが安い
単身・40〜64歳 約218万円 介護分がある分、分岐が下がる
夫婦(配偶者を扶養に入れる)・40歳未満 約72万円 配偶者の国民年金・均等割がなくなるため分岐が大きく下がる

※東京23区(世田谷区・令和8年度:所得割10.58%/均等割67,073円)、国民年金17,920円×12ヶ月、軽減制度を考慮して試算。自治体・家族構成・所得により変動します。

単身で事業所得200万円の場合、国保+国民年金は年448,219円。切替えると年528,000円になるため、年79,781円の負担増です。逆に事業所得350万円なら年606,919円なので、切替で年78,919円の負担減になります。

💡 夫婦の場合は判断が変わります

配偶者を扶養に入れられる場合、配偶者の国民年金(年215,040円)と国保の均等割(年67,073円)が不要になります。この差が大きいため、事業所得が低くても切替が有利になりやすいのが特徴です。ただし配偶者に一定以上の収入がある場合は扶養に入れないため、個別の確認が必要です。

パターン② 国保の軽減・国民年金の免除を受けている

所得が低く国保の軽減(2〜7割)を受けている方は、そもそもの負担がかなり抑えられています。たとえば単身・事業所得40万円で7割軽減が適用されている場合、国保は年20,122円。国民年金と合わせても年235,162円なので、切替えると年292,838円の負担増になります。

国民年金の免除・納付猶予を受けている方も同様です。免除期間中の保険料負担はゼロまたは軽減されているため、切替のメリットは出にくくなります。売上が安定してから検討するのが合理的です。

パターン③ 家族の扶養に入れる

配偶者や親が会社員で、その扶養に入れる条件(今後1年間の収入見込み130万円未満など)を満たすなら、保険料は0円です。これに勝る選択肢はありません。フリーランスとして売上が立っている方は通常対象外ですが、開業直後で収入が少ない時期などは確認する価値があります。

【フローチャート】30秒でわかる自己判定

セツヤくんセツヤくん

結局、自分がどれに当てはまるのか整理したいです。

イソロくんイソロくん

上から順に「はい/いいえ」で答えていけば、3つのどれかにたどり着きます。

✅ 上から順に確認してください

Q1. いま会社員として働いている/副業の本業側で社保に入っている/法人代表で社保加入済み?
  → はいなら【加入できません】。退職・法人整理のタイミングで再検討を

Q2. 75歳以上、または確定申告をしていない?
  → はいなら【加入できません】

Q3. 家族の健康保険の扶養に入れる(今後1年の収入見込み130万円未満など)?
  → はいなら【扶養が最優先】。保険料0円に勝る選択肢はありません

Q4. 国保の軽減(2〜7割)や国民年金の免除を受けている?
  → はいなら【いまは国保のまま】。売上が安定してから再検討を

Q5. 昨年の国保+国民年金の年間合計は、528,000円を超えている?
  → いいえなら【いまは国保のまま】/はいなら【検討する価値あり】

Q6.(Q5がはいの方)小規模企業共済に入りたい/iDeCoを月23,000円超で掛けている?
  → はいなら【先に手続きを済ませてから加入】

Q5の「528,000円」は納付書を見れば確認できます。国保は年8〜10回払いのため月額換算では判断を誤りやすく、納付書の年間合計額で比べるのが確実です。

【判定3】加入前に済ませておくべきこと

セツヤくんセツヤくん

損はしなさそうです。すぐ申し込んでいいですか?

イソロくんイソロくん

その前に1つだけ。順番を間違えると取り返せないものがあります。

加入しても損はしない、という方でも、先に済ませたほうがいい手続きがあります。

項目 なぜ先にやるか
小規模企業共済への加入 社保加入後は新規加入できない可能性があります。加入したい場合は切替前に手続きを(加入済みなら継続可)
iDeCoの掛金設定の確認 第1号被保険者の上限68,000円から、第2号被保険者の23,000円に下がります。掛金を多く積んでいる方は影響を試算してください
国民年金基金・付加年金の確認 切替により脱退が必要になります。すでに掛けている方は取り扱いを確認してください
前納している国保・国民年金の確認 重複期間分は原則還付されますが、手続きに数ヶ月かかる場合があります

これらの詳細は正直なデメリット7選iDeCo×小規模企業共済 徹底比較で解説しています。

住んでいる自治体でも分岐点は変わる

セツヤくんセツヤくん

275万円という数字は、どこに住んでいても同じですか?

イソロくんイソロくん

変わります。国保料は自治体ごとに違うので、国保が高い自治体ほど分岐点は下がり、切替が有利になります

令和8年度の確定料率を確認できた2つの自治体で比べると、次のようになります(単身・40歳未満)。

自治体 令和8年度の料率 損益分岐となる事業所得
東京都世田谷区 所得割10.58%/均等割67,073円 約275万円
さいたま市 所得割10.63%/均等割59,900円 約281万円

さいたま市は均等割が約7,000円安いぶん国保の負担が軽く、その結果分岐点が世田谷区より高くなります(=切替が有利になるラインが上がる)。逆に、大阪市のように国保が全国トップクラスに高い自治体では分岐点が下がり、より低い所得でも切替が有利になります。自治体ごとの水準は国保料 全国主要都市ランキングで確認できます。

※各自治体の料率は毎年度改定されます。正確な金額はお住まいの自治体の公式サイトでご確認ください。

それでも切替が有利になる人の条件

セツヤくんセツヤくん

逆に、迷わず検討していい人ってどんな人ですか?

イソロくんイソロくん

ここまでの判定を裏返すと、はっきりします。

次の条件に当てはまる方は、金額面でのメリットが出やすい層です。

  • 事業所得が単身で275万円以上(40〜64歳なら218万円以上)
  • 配偶者や子を扶養に入れられる(国保は人数分の均等割がかかるが、健康保険は扶養が増えても保険料は変わらない)
  • 国保の軽減・国民年金の免除を受けていない
  • 厚生年金による将来の年金上乗せや、傷病手当金といった保障を重視する

ただし、雇用保険から出る給付(失業給付・育児休業給付)は対象外です。ここを誤解したまま加入すると期待外れになるため、雇用保険が対象外な理由の解説もあわせてご確認ください。

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よくある質問

Q1. 会社員ですが、副業のフリーランス分だけ社保加入サービスを使えますか?

使えません。本業で社会保険に加入している時点ですでに第2号被保険者のため、対象外です。

Q2. 今は所得が低いのですが、将来増えたら加入できますか?

できます。加入のタイミングに制限はなく、条件が合えばその月から加入できるとされています。売上が安定し、損益分岐を超えてから検討するのが合理的です。

Q3. 損益分岐点の275万円は、売上ではなく所得ですか?

事業所得(売上−経費−青色申告特別控除)です。たとえば経費率30%・青色申告65万円控除なら、売上約480万円で事業所得約271万円になります。

Q4. 自治体によって分岐点は変わりますか?

変わります。本記事は東京23区(世田谷区・令和8年度)で試算しています。国保料率は自治体ごとに異なるため、国保が高い自治体ほど分岐点は下がり、切替が有利になります。

Q5. 国民年金の免除を受けています。加入するとどうなりますか?

免除は第1号被保険者の制度なので、社保に切り替えると適用されなくなります。免除中は保険料負担が軽い状態のため、切替でむしろ負担が増える可能性が高くなります。

Q6. 加入してから「損だった」と気づいたら解約できますか?

解約は可能とされています(脱退日の2週間前までに連絡)。ただし手続きの手間や国保への再加入が発生するため、加入前の試算をおすすめします。

まとめ|「入れるか」より「得か」を先に確認する

社会保険加入サービスは、条件が合う人にとっては年間数十万円の差になる選択肢です。しかし全員に当てはまる正解ではありません。事業所得が分岐点に届いていない方、軽減・免除を受けている方、扶養に入れる方は、いま無理に動く必要はないと考えています。

逆に、分岐点を超えていて扶養家族がいる方は、金額でも保障でもメリットが出やすい層です。まずはご自身の納付書の実額で試算し、数字を見てから判断してください。

※本記事の試算は東京23区(世田谷区・令和8年度料率)・単身または夫婦2人世帯の前提です。実際の金額は自治体・所得・家族構成・年齢により変動します。

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