最終更新日:2026年6月17日
SNSで「月400円払うだけで年金が増える」って投稿がバズってたんだけど…これって本当なの?うますぎる話な気がして。
それ「付加年金」だね。煽りでも怪しい話でもなくて、国がやってる公式制度だよ。第1号被保険者=フリーランスや個人事業主だけが使える上乗せで、コスパだけ見ればトップクラス。ただし「やった方がいい人」と「先に別のことを考えた方がいい人」がいるんだ。
付加年金は、国民年金に月400円を上乗せして払うだけで、将来の老齢基礎年金が一生涯ふえる制度です。知名度が低いだけで、損得で言えばほとんどの個人事業主にとって「やって損はない」レベル。
ただし、会社に雇われて社会保険に入る人や法人化する人は、付加年金を続けられなくなります。この記事では、付加年金の仕組みと損得をフラットに整理します。
✅ この記事でわかること
- 付加年金の仕組み(月400円で「200円×納付月数」が一生上乗せ)
- 「2年で元が取れる」コスパの中身
- 付加年金をやるべき人・使えない人
- 知らないと損するデメリット4つ
- 申請方法(市役所・マイナポータル)
- 社会保険に切り替えると付加年金はどうなるか
⚠️ 注意
本記事の金額は2026年度時点の制度・公表値に基づく一般的な目安です。実際の保険料・節約額は自治体・所得・家族構成で変動します。最終判断は公式情報や専門家への相談のうえで行ってください。当サイトはPR・広告を含みます。
付加年金とは?月400円で「200円×納付月数」が一生上乗せされる仕組み
そもそも「付加年金」ってどういう仕組みなの?月400円で何が起きるの?
普段の国民年金保険料に月400円を足して払うと、その払った月数に応じて「200円×月数」が、毎年の年金に一生プラスされるんだ。払うのは1回きりの上乗せじゃなくて毎月、もらうのは65歳から死ぬまでずっと、だよ。
付加年金は、国民年金の定額保険料に月額400円の「付加保険料」を上乗せして納める制度です。納めた月数に応じて、将来の老齢基礎年金に次の額が一生涯加算されます。
💡 付加年金の計算式
付加年金額(年額)= 200円 × 付加保険料を納めた月数
※老齢基礎年金に上乗せされ、受給開始(原則65歳)から一生涯もらえます。
2026年度(令和8年度)の国民年金保険料は月額17,920円なので、付加保険料を払う場合は「17,920円+400円=18,320円」を毎月納めることになります。納付年数ごとの目安は次のとおりです。
| 納付期間 | 払う付加保険料(総額) | 増える年金(年額・一生涯) |
|---|---|---|
| 1年(12月) | 4,800円 | 2,400円 |
| 10年(120月) | 48,000円 | 24,000円 |
| 20年(240月) | 96,000円 | 48,000円 |
| 40年(480月) | 192,000円 | 96,000円 |
これほどコスパが良いのに広まっていないのは、対象が個人事業主・フリーランスなど一部に限られること、そして自分から申し出ないと始まらない「申請主義」の制度だからです。役所からわざわざ案内が来るわけではないので、知っている人だけが静かに得をしている、という状態になっています。
表のとおり、付加年金は「老後の柱」になるほどの大金にはなりません。あくまで毎月の負担も増額も小さい“ローリスク・高コスパの小さな上乗せ”です。ここを最初に押さえておくと、後半の判断がブレません。
付加年金の最大の魅力は「2年で元が取れる」コスパ
増える額が小さいなら、別にやらなくてもよくない?
金額じゃなくて”利回り”で見ると評価が変わるよ。付加年金は、年金を受け取り始めてからたった2年で払った保険料の元が取れる。あとは長生きするほど丸ごと得になる、っていう異常なコスパなんだ。
付加年金は「払った額の半分が、毎年もらえる」構造です。たとえば1年(12月)だけ納めた場合を見てみましょう。
- 払う付加保険料の総額:400円 × 12月 = 4,800円
- 増える年金(年額):200円 × 12月 = 2,400円(一生涯)
65歳から受給を始めると、2年後の67歳時点で受給累計が4,800円に達し、払った保険料と同額になります。それ以降は生きている限り毎年2,400円が上乗せされ続けるので、長生きするほど得が積み上がります。20年・30年と納めても、回収にかかる年数は同じ「2年」です。
もう少し長い期間で見てみましょう。たとえば30歳から60歳まで30年間(360月)納め続けた場合、払う付加保険料の総額は144,000円。これに対して受け取れるのは年72,000円が一生涯です。65歳から受給を始めれば、やはり2年で元が取れ、その後は受け取るほどプラスが膨らんでいきます。納める期間が長いほど、増える年額そのものも大きくなります。
📝 メモ:これだけのコスパの制度は他にない
投資商品で「2年で元本回収、その後は一生プラス」という利回りはまずありません。付加年金が”知る人ぞ知る神制度”と言われるのは、増える額の大きさではなく、この回収スピードの異常さが理由です。
付加年金をやるべき人・使えない人
そんなにお得なら、みんなやればいいのに。なんで広まってないの?
そもそも使える人が限られてるんだ。付加年金は「第1号被保険者」=自営業・フリーランスなどの人だけの制度で、会社員や扶養に入ってる配偶者は対象外。だから周りに会社員が多い人は「聞いたことない」になりがちなんだよ。
| 使える人(○) | 使えない人(×) |
|---|---|
| 国民年金 第1号被保険者(自営業・フリーランス・学生・無職など) | 会社員・公務員(第2号被保険者) |
| 65歳未満の任意加入被保険者 | 扶養に入っている配偶者(第3号被保険者) |
| 国民年金基金に加入している人 | |
| 65歳以上の高齢任意加入者 |
ポイントは、個人事業主・フリーランスとして国民年金を自分で払っている人なら、ほぼ全員が対象になることです。逆に、国民年金基金に加入している人は付加年金と併用できないため、どちらか一方を選ぶことになります(この点は後述のデメリットでも触れます)。
💡 iDeCoとは併用できる
付加年金とiDeCo(個人型確定拠出年金)は併用可能です。ただしiDeCoの掛金上限(第1号は月68,000円)は国民年金基金・付加保険料と合算枠なので、付加保険料を払うとiDeCoの上限が月1,000円分ぶん埋まる形になります。多くの人にとっては影響は小さい範囲です。
知らないと損する付加年金のデメリット4つ
いいことばかりに見えるけど、デメリットはないの?
あるよ。コスパは良いけど万能じゃない。ちゃんと弱点も知ったうえで判断しよう。大きく4つだね。
① 物価スライドが無く、実質価値が目減りする
付加年金は「200円×月数」の定額で固定されます。通常の年金のような物価・賃金に応じた改定(スライド)が無いため、将来インフレが進むと受け取る額の実質的な価値は目減りします。
② 受給開始前に亡くなると、基本的に受け取れない
付加年金は65歳から受け取る前提の制度です。受給開始前に亡くなった場合は、原則として付加年金そのものは受け取れません(死亡一時金にわずかな加算が付くケースはあります)。「長生きするほど得・早世だと損」という長生きリスクへの備えである点は理解しておきましょう。
③ 国民年金基金とは二者択一
付加年金と国民年金基金は同時加入できません。どちらが向くかは目的次第で、手軽さとコスパなら付加年金、より大きな上乗せや終身保障の設計なら国民年金基金、という整理になります。
④ そもそも増える額は小さい
前述のとおり、40年フルで納めても増えるのは年96,000円(月8,000円)程度。コスパは抜群でも、これ単体で老後の不足を埋められるわけではありません。「土台の不安を解消する施策」ではなく「土台の上に乗せる微調整」と位置づけるのが正解です。
とはいえ、これらは「やめておくべき理由」ではなく「正しく期待値を持つための注意点」です。物価スライドが無いとはいえ元本回収は2年と早く、増額は小さくても確実。デメリットを理解したうえでも、加入資格があるなら基本的にはやる価値が高い制度だと言えます。
⚠️ ここが重要
付加年金は「国民年金を払い続ける(=国保のままでいる)」ことが前提の制度です。もし国保や国民年金の負担そのものが重いなら、月400円の最適化より先に、土台=加入する保険の種類を見直した方が効くことがあります。次章で分岐点を整理します。
付加年金の申請方法|市役所 or マイナポータルで完結
やってみたいけど、手続きって面倒?
拍子抜けするほど簡単だよ。役所の窓口でもいいし、マイナンバーカードがあればマイナポータルからスマホで申請できる。一度申し込めば、あとは毎月の支払いに400円が乗るだけ。
付加年金の申し込みは、次のいずれかで完結します。
- 市区町村役所の国民年金窓口で「付加保険料を納めたい」と申し出る
- マイナポータルから電子申請(メニュー:年金 > 付加保険料納付届出・納付辞退)
申し出た月分から納付が始まり、納期限は翌月末日です。期限を過ぎても2年間は納付できます。すでに国民年金保険料を口座振替やクレジットカードで払っている場合は、付加保険料の上乗せも同じ引き落とし方法に反映されるので、毎月あらためて手続きする必要はありません。やめたいときは「付加保険料納付辞退申出書」を提出すればいつでも停止可能です。手間が極めて小さいのも、付加年金が「資格があるならやって損はない」と言われる理由のひとつです。
【補足】社会保険に入ると付加年金は「卒業」になる
付加年金はやる方向で考えるとして…「先に別のことを考えた方がいい人」ってどういうこと?
会社に雇われて社会保険(社保)に入る人や、法人化を考えている人だね。社保に入ると、付加年金は使えなくなるんだ。
以前はこの節で、従業員型の社保加入サービスへの切り替えと、その損得の試算を載せていました。しかし2026年9月14日の通知で、役員型だけでなく正社員型・従業員型の加入サービスも、会費が報酬を上回る・勤務が形だけといった場合は資格を認めない考え方が示されました。ソロコンシェルジュは2026年9月14日で現行サービスを終了しました。このため、サービスを使った切り替えの試算は削除しました。
ここで付加年金との関係を正しく理解しておく必要があります。社保に切り替えると第2号被保険者になり、国民年金からは抜けます。つまり——
⚠️ 社保に切り替えると付加年金は「卒業」になる
社保に加入すると国民年金の第1号被保険者ではなくなるため、付加保険料を新たに納めることはできなくなります(これまで納めた分の上乗せは将来もらえます)。だから付加年金と社保切替は、同時に両取りする関係ではなく、どちらの土台を選ぶかという順番の問題です。
付加年金のほかに老後資金を増やす方法(2026年10月時点)
付加年金は国民年金基金・iDeCoと組み合わせて使えます。
- iDeCo:2026年12月分から上限月7.5万円(国民年金基金・付加保険料と合算)(iDeCo改正2026)
- 小規模企業共済:退職金の準備(iDeCo×小規模企業共済)
- 法人化:自分の会社で社保に入る(法人化で税金と社会保険料はどう変わるか)
付加年金についてよくある質問
細かい疑問もまとめて聞いておきたい!
よく聞かれる10個に答えるね。
Q1. 付加年金と国民年金基金、どちらを選ぶべき?
両者は併用できません。手軽さとコスパ重視なら付加年金、より大きな上乗せや終身の年金設計を組みたいなら国民年金基金が向きます。多くの人にとっては、まず手軽な付加年金から始めるのが現実的です。
Q2. iDeCoと併用できますか?
併用できます。ただしiDeCoの掛金上限(第1号は月68,000円)は国民年金基金・付加保険料との合算枠なので、付加保険料を払うとiDeCoの上限が月1,000円分ぶん埋まる形になります。影響は小さい範囲です。
Q3. 会社員でも付加年金に入れますか?
入れません。付加年金は国民年金の第1号被保険者・任意加入被保険者向けの制度です。会社員(第2号)や扶養配偶者(第3号)は対象外です。
Q4. 途中でやめられますか?払った分はどうなる?
「付加保険料納付辞退申出書」の提出でいつでも停止できます。やめても、それまで納めた月数分の上乗せ(200円×納付月数)は将来の年金にきちんと反映されます。
Q5. さかのぼって納められますか?
付加保険料は申し出た月分からの開始が原則です。ただし納期限(翌月末)を過ぎても、2年間は後から納めることができます。
Q6. いつから年金が増えますか?
付加年金は老齢基礎年金とセットで受け取るため、受給開始は原則65歳からです。受給を始めると、生きている限り毎年上乗せされます。
Q7. 確定申告で控除になりますか?
付加保険料は国民年金保険料と合わせて社会保険料控除の対象になります。年末に届く控除証明書をもとに、確定申告で全額を申告できます。
Q8. 育児期間の国民年金免除を受けても付加年金は払えますか?
育児期間の免除中でも、付加保険料は任意で納付を続けられます(国民年金基金やiDeCoの拠出は免除中はできなくなる点と異なります)。詳しくは免除制度の記事をご確認ください。
Q10. 付加年金だけで老後資金は足りますか?
足りません。付加年金はコスパは抜群ですが、40年納めても増えるのは年96,000円ほど。あくまで「土台に乗せる微調整」です。老後不足が気になる場合は、iDeCo・小規模企業共済などと組み合わせて考えましょう。
まとめ|付加年金は「国保のままなら必須級」
結局、自分はどう動けばいいんだっけ?
順番で考えるのがコツだよ。まず「国保のままでいくか/社保に切り替えるか」を決めて、国保のままなら付加年金は迷わずやる。それだけで判断はスッキリするよ。
✅ この記事のまとめ
- 付加年金は月400円で「200円×納付月数」が一生上乗せされる制度
- 受給開始から2年で元が取れる、コスパは公的制度トップクラス
- 使えるのは第1号被保険者(自営業・フリーランス)。会社員・扶養配偶者・国民年金基金加入者は対象外
- デメリットは物価スライド無し・早世だと損・基金と二者択一・増額は小さいこと
- 申請は市役所かマイナポータルで完結し、手間はほぼゼロ
- 社保に切り替えると付加年金は卒業。両取りではなく「土台選び」の順番で考える
付加年金は、国保のまま続けるなら「やらない理由がほぼない」制度です。
※本記事の金額・制度は2026年度時点の情報です。保険料・節約額は自治体・所得・家族構成で変動します。
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