最終更新日:2026年10月3日
個人事業主・フリーランスでも社会保険と厚生年金に入れる「取扱い窓口」として知られていた全国個人事業主連合会(全個連)。2026年10月3日に公式サイトを確認したところ、トップページの本文から社会保険加入の案内がなくなり、「個人事業主のコミュニティ」として紹介する内容に変わっていました。
この記事では、2026年2月時点の公式サイト(Internet Archive の記録)と、10月3日時点の公式サイトを並べて、何が変わったのか、公開情報から言えることと言えないことを整理します。運営への取材は行っておらず、サービスの良し悪しを断定する記事ではありません。
全個連って、入会すれば社保に切り替えられるところですよね?サイトが変わったって、どういうことですか?
2月の公式サイトでは、まさにそれを前面に出していました。今のトップページには社保の話が見当たらないんです。何が消えて何が残っているか、順に見ていきましょう。
公式サイトで確認できた基本情報(2026年10月3日)
| 項目 | 公式サイトの表示 |
|---|---|
| 運営法人 | 一般社団法人 全国個人事業主連合会 |
| 代表理事 | 大塚 誠 |
| 所在地 | 神奈川県横浜市西区北幸1-1-8 エキニア横浜503 |
| トップページの見出し | 「個人事業主は、つながることで最強になる。」「個人事業主のコミュニティ それが『全個連』です。」 |
| 主な活動内容 | SNSコミュニティ運営/経営・税務情報の共有/会員同士の交流・マッチング/情報発信・拡散/成功事例の共有/健康保険の提案・拡充 |
| 参加の条件 | 「無料で参加可能」 |
| 社会保険・厚生年金の加入案内 | トップページの本文には記載なし |
なお、検索結果などに表示されるページの説明文(メタ情報)には、今も「全個連で働くと社会保険・厚生年金に加入する事が出来ます」と残っています。本文と説明文で内容が食い違っている状態です。
2月と10月で、何が変わったか

Internet Archive に残っている2026年2月9日のトップページは、ページ名が「個人事業主の社会保険と厚生年金の取扱い窓口」で、本文は社会保険の案内が中心でした。主な表現は次のとおりです。
- 「全個連に入会すれば【国民健康保険・国民年金】から【社会保険・厚生年金】に切り替える事ができます!!」
- 「ご入会いただくと扶養家族の健康保険料と年金支払額がすべて0円になります!」
- 「社会保険に切り替えると、保険料の支払いを年間100万円以上節約できることも!」
- 社会保険加入の仕組みを説明する動画(約9分)とラジオ放送の案内
10月3日のトップページでは、これらの表現はいずれも見当たらず、社会保険に関係しそうな記載は、活動内容の一覧にある「健康保険の提案・拡充」の一語だけでした。
【全個連の公式サイト 2月と10月の比較】
・ページ名:「社会保険と厚生年金の取扱い窓口」→「個人事業主のコミュニティ」
・社保加入の案内:「入会で社保・厚生年金に切り替え」→ 本文に記載なし
・扶養家族の保険料:「すべて0円」→ 記載なし
※2月は Internet Archive(2026-02-09)、10月は公式サイト(2026-10-03)を当サイトが確認
じゃあ、全個連は社保の取扱いをやめたってことですか?
そこは公開情報だけでは言えません。サイトの見せ方を変えただけかもしれないし、新規の受付だけ止めたのかもしれない。変わったのは「トップページで何を案内しているか」だけで、中で何が起きているかは書かれていないんです。
公開情報から言えること・言えないこと
📝 整理
言えること:2026年2月9日から10月3日までのどこかで、トップページの本文が「社会保険の取扱い窓口」から「個人事業主のコミュニティ」の紹介に書き換えられた。
言えないこと:社会保険の取扱いそのものをやめたのか/新規の受付だけ止めたのか/すでに加入している会員の社会保険がどうなっているのか/書き換えた理由(2026年3月・9月の厚生労働省の通知と関係があるのか)。公式サイトにはこれらの説明が見当たりません。
2026年3月と9月の厚生労働省の通知で、確認すべき点
2026年は、個人事業主が「会員になって社会保険に入る」形のサービスについて、厚生労働省から2つの通知が出ています。
- 3月18日(保保発0318第1号):法人の役員になる形(役員型)の扱いを明確化
- 9月14日(保保発0914第2号・年管管発0914第2号):役員ではない労働者として雇用される形(従業員型)について、会費等が報酬を上回る場合や、勤務時間が極端に短い場合などは原則として被保険者資格を認めない、という判断の枠組みを示した
全個連の説明文には「全個連で働くと社会保険・厚生年金に加入する事が出来ます」とありますが、役員として入るのか、従業員として雇用されるのか、会費や報酬の額はいくらなのかは、公式サイトから読み取れません。そのため、通知に当たるかどうかは当サイトでは判断できません。最終的に判断するのは保険者(協会けんぽ・健康保険組合・日本年金機構)です。
2つの形の違いは役員型と従業員型の比較で解説しています。
会員の人が、今確認しておくこと
- 自分の加入記録:ねんきんネットで厚生年金の加入記録を見ると、資格を取った日・失った日が公的な記録として確認できます。手元の資格確認書(保険証)の事業所名もあわせて見ておきましょう
- 運営からの案内を文字で残す:サービスの続け方が変わったのか、会費や給与(報酬)がどうなるのかを、LINEのトークや書面など文字で残る形で確認しておくと安心です
- 資格を失った・失う予定と言われたら:任意継続(退職日の翌日から20日以内)・国民健康保険(14日以内)・家族の扶養のどれにするかを、期限内に決める必要があります。手順は社会保険の資格を「退職扱い」で失ったらにまとめています
⚠ 名前の似た「全国個人事業主支援協会」(一般社団法人)は、2026年4月21日に解散しています。全国個人事業主連合会(全個連)とは別の団体です。解散の詳細はこちらの記事にまとめています。
これから社保に入れるサービスを探すなら、どこを見ればいいですか?
今は通知が出たばかりで、各サービスの説明もどんどん変わっています。広告の数字より「役員か従業員か」「会費と給与はいくらか」「資格を否認されたらどうなるか」を、契約前に文字で確認できるかを見てください。説明してくれないところは避けたほうが安全です。
よくある質問
Q1. 全個連は社会保険の取扱いをやめたのですか?
公開情報からは分かりません。2026年10月3日時点で、トップページの本文から社会保険加入の案内がなくなったことは確認できますが、取扱いをやめたのか、新規受付を止めたのか、見せ方を変えただけなのかは、公式サイトに説明がありません。
Q2. 今、全個連経由で社会保険に入っています。どうすればいいですか?
まず、ねんきんネットの加入記録と資格確認書で、今の加入状況を確認してください。そのうえで、運営からの案内を文字で受け取っておくと安心です。資格を失うことになった場合は、任意継続(退職日の翌日から20日以内)か国民健康保険(14日以内)への切り替えが必要です。
Q3. 全国個人事業主支援協会と同じ団体ですか?
別の団体です。一般社団法人全国個人事業主支援協会は2026年4月21日に解散しましたが、全国個人事業主連合会(全個連)は10月3日時点で公式サイトが公開されています。
まとめ
- 全個連の公式サイトは、2026年2月時点の「社会保険と厚生年金の取扱い窓口」から、10月3日時点では「個人事業主のコミュニティ」の紹介に変わった
- トップページの本文から、社保加入の案内・扶養家族の保険料0円・年100万円節約といった表現が消えた(説明文には社保の記載が残る)
- 取扱いをやめたのか、理由は何かは公開情報からは分からない
- 会員は、ねんきんネットの加入記録の確認と、運営からの案内を文字で残すことから
▶ 関連:社保NEXTとは?運営会社・仕組み・料金を公式情報だけで検証/フリーランス互助会が「一時サービス停止」に/フリーランス支援組合の社保加入を公式FAQで検証
この記事の検証方法(透明性のために)
2026年10月3日に全国個人事業主連合会の公式サイト(zenkoren.net)のトップページを直接確認し、2026年2月9日時点の同ページを Internet Archive(Wayback Machine)の記録で確認して比べました。厚生労働省の通知は原文PDFを読んだうえで要約しています。運営・会員への取材や問い合わせは行っていません。内容は確認日時点のもので、今後変わる可能性があります。



コメント