個人事業主は年末調整する?しない?自分は確定申告・専従者や従業員の分はする側【2026年分】

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最終更新日:2026年10月12日

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年末調整は、会社などの給与の支払者が、雇っている人の1年間の所得税を精算する手続きです。個人事業主・フリーランスは自分の分を年末調整しません。自分の分は確定申告で精算します。

ただし、人を雇っている人、家族を青色事業専従者にしている人は年末調整をする側になります。会社員で副業をしている人、年の途中で会社を辞めて独立した人も扱いが違います。立場ごとに国税庁の資料で整理します。

先に結論

  • 個人事業主本人は年末調整の対象外。自分の分は確定申告で精算する
  • 従業員や青色事業専従者に給与を払っているなら、その人の分の年末調整をする(国税庁 No.2665)
  • 会社員の副業は、会社が年末調整をする。副業の所得が20万円を超えたら確定申告。20万円以下でも住民税の申告は要る
  • 年の途中で会社を辞めて独立した人は、前の会社で年末調整されない。確定申告で前の会社の源泉徴収票も合わせる
  • 2026年分は12月の年末調整で、新しい基礎控除(104万円)と給与所得控除(最低74万円)で精算される
セツヤくんセツヤくん

周りの会社員が年末調整の書類を書いてるんですけど、フリーランスの僕も何か出すんですか?

イソロくんイソロくん

自分の分は出さなくていいよ。年末調整は、給与を払う人が雇っている人の税金を精算する手続きなんだ。フリーランスは翌年の確定申告で精算する。ただ、奥さんを専従者にしていたら話は別だよ。

1. 個人事業主本人は年末調整をしない

国税庁は、年末調整を「役員または使用人に対する毎月の給与等から源泉徴収をした所得税…と、その人が1年間に納めるべき所得税…の額との差額を精算するもの」と説明しています(No.2665)。給与をもらっていない個人事業主本人は対象になりません。

個人事業主は、1年分の売上と経費をもとに、翌年2月16日〜3月15日の確定申告で所得税を精算します。2026年分は2027年3月15日(月)が期限です。国民年金や国保の保険料も、年末調整ではなく確定申告で社会保険料控除として書きます(国民年金の控除証明書・国保の控除証明書は届かない)。

個人事業主と年末調整:個人事業主の自分は年末調整しない・確定申告する、人を雇っているなら従業員の分をする、青色専従者がいるなら専従者の分をする、会社員で副業なら会社がする・所得20万円超なら確定申告

2. 人を雇っている・青色専従者がいるなら「する側」

個人事業主でも、人を雇って給与を払うと源泉徴収義務者になり、その人の年末調整をします。12月の年末調整の対象には「青色事業専従者も含みます」と書かれています(国税庁 No.2665)。

  • 毎月の源泉徴収:給与から所得税を差し引き、原則として支払った月の翌月10日までに納めます(No.2502)
  • 開設届:新たに給与を払い始めたら「給与支払事務所等の開設届出書」を1か月以内に税務署へ出します(No.2502)
  • 年末調整:12月に、従業員・専従者から「扶養控除等申告書」などを受け取り、1年分の税額を計算して、毎月の源泉徴収額との差額を精算します

常時2人以下のお手伝いさんなど、家事使用人だけに給与を払っている個人は源泉徴収をしなくてよいとされています(No.2502)。事業の従業員や専従者は、これには当たりません。

セツヤくんセツヤくん

妻を専従者にして毎月給与を払ってます。年末調整って、何が変わるんですか?

イソロくんイソロくん

2026年分は制度が大きく変わった年なんだ。11月までの源泉徴収はそのままで、12月の年末調整で新しい控除を使って精算する。専従者の給与が少なければ、源泉徴収した分がほぼ戻ることもあるよ。

3. 2026年分の年末調整で変わること

令和8年度の税制改正で、2026年12月1日に次の3つが施行され、2026年分の所得税から使われます(国税庁「基礎控除の引上げ等関係Q&A」)。

  • 基礎控除:合計所得489万円以下なら104万円(これまで58万円+特例)
  • 給与所得控除の最低保障額:65万円→74万円
  • 扶養親族などの所得要件:58万円→62万円(給与だけなら136万円以下)

11月までの給与の源泉徴収は変わりません。12月の年末調整で、新しい基礎控除と給与所得控除を使って1年分を計算し直し、差額を精算します。給与だけなら年178万円まで所得税がかからないので、専従者の給与がこの範囲なら、源泉徴収した所得税は年末調整で戻ります。詳しくは178万円の壁、個人事業主はどうなる?を見てください。

新しく扶養親族の条件に当てはまる家族ができた人は、扶養控除等申告書をあらためて出す必要があります(国税庁Q&A)。なお、青色事業専従者として給与を受けている家族は、夫(妻)の配偶者控除・扶養控除の対象にはなりません。

4. 会社員で副業をしている人

  • 会社の給与は、会社が年末調整をします。副業の売上は年末調整には入りません
  • 給与を1か所から受けていて、副業など給与以外の所得の合計が20万円を超えるなら確定申告が必要です(国税庁 No.1900)
  • 20万円以下で確定申告をしない場合も、住民税の申告は必要です。世田谷区は、申告が不要な人を「確定申告をする人」「給与収入のみで勤務先から給与支払報告書が出ている人」「年金収入のみの人」としていて、給与と副業の所得がある人はここに入りません

5. 年の途中で会社を辞めて独立した人

年の途中で退職した人は、原則として前の会社で年末調整されません。国税庁は、年の中途の年末調整の対象を、海外転勤・死亡退職・12月の給与を受けた後の退職などに限り、「年の中途で退職した人で(1)から(4)以外の人は年末調整の対象となりません」としています(No.2665)。

独立した年は、前の会社の源泉徴収票と事業の所得を合わせて確定申告します。会社で引かれすぎた所得税は、ここで戻ることがあります。退職した年の国保や年金の手続きは退職後30日の社会保険手続きにまとめています。

セツヤくんセツヤくん

独立した年って、確定申告に何を用意すればいいですか?

イソロくんイソロくん

前の会社の源泉徴収票は必ず要るよ。退職するとき、なければ会社に頼もう。あとは事業の帳簿と、退職後に払った国保・国民年金の金額だね。

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よくある質問

Q1. 個人事業主は年末調整をしますか?

自分の分はしません。年末調整は給与の支払者が雇っている人について行うもので、個人事業主本人は確定申告で精算します。

Q2. 青色事業専従者の年末調整は必要ですか?

必要です。国税庁は、12月の年末調整の対象に青色事業専従者も含むとしています。給与を払う個人事業主が行います。

Q3. 会社員の副業が20万円以下なら何もしなくていいですか?

所得税の確定申告は不要ですが、住民税の申告は必要です。確定申告をしない人で、給与以外の所得がある人は住民税の申告の対象になります(世田谷区の場合)。

Q4. 年の途中で退職して独立しました。前の会社で年末調整されますか?

原則としてされません。前の会社の源泉徴収票と事業の所得を合わせて確定申告します。

Q5. 2026年の年末調整で何が変わりますか?

基礎控除(合計所得489万円以下なら104万円)と給与所得控除の最低保障額(74万円)が引き上げられ、12月の年末調整で1年分を精算します。11月までの源泉徴収は変わりません。

出典:国税庁タックスアンサー No.2665「年末調整の対象となる人」、No.2668「年末調整の対象となる給与」、No.2502「源泉徴収義務者とは」、No.1900「給与所得者で確定申告が必要な人」(いずれも令和8年4月1日現在法令等)、同「令和8年度税制改正(所得税の基礎控除の引上げ等関係)Q&A」(令和8年5月)、世田谷区「特別区民税・都民税(住民税)の申告について」(2026年3月13日更新)

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